『ドローンンという小さな怪物が戦線を拡大』

2019年8月26日

 ドローンという名前は、多くの一般の人たちも、知るところとなっている。それだけドローンは一般的なものに、なったのであろう。それはおもちゃの段階から、宅配便に使われ、ついには爆弾を搭載し、敵の陣地や設備、兵隊を殺す道具にまでなっている。

 最近では、ドローンを使った戦いが敵同士で行われ、ドローンによる攻撃が一般化している。最初に世界を驚かせたのは、イエメン軍がドローンを使い、サウジアラビアの石油施設を、攻撃したことであろう。第一段階では、長大なパイプラインが、ターゲットとされ、次いで石油貯蔵施設などが、ターゲットとされるようになった。

 ドローンは簡単な言い方をすると、飛行機のボデイがあり、それにエンジンが取り付けられ、爆弾がセットされて飛ばされるのだ。従って、技術的には相当な幅があり、簡単なものは安価で出来上がり(数千万円程度か)、高度なものは相当高度な、技術を取り入れられて、造られるために、高価(100億円程度か)なものとなる。

 アメリカの製造するドローンは巨大であり、ステルス機能を持ち、多くの爆弾を搭載することが出来るために、高価なものとなるし、それは何度でも使用可能なのだ。他方、イランがイエメン

のホウシ・グループや、レバノンのヘズブラに送るドローンは、もっと簡単な構造のものであり、安価なのだ。

 簡単な構造のドローンは、攻撃場所を記録して飛ばし、帰還しなくてもいい、使い捨てのものもある。しかし、そうは言っても爆弾が、搭載されるのだから、しかるべき被害は生まれる、ということになる。石油施設に対する攻撃などは、即座に国際石油価格に、響を及ぼすことになる。

 ドローンは基本的に高スピードで、飛行する構造にはなっていないため、地上から攻撃して、撃墜しやすいようだ。アメリカの飛ばした100億円程度のドローンが、簡単にイランの小型ミサイルで、撃ち落とされている。しかも、これは後日談があり、アメリカのステルス機能は、役に立たないことが、世界に知られることとなった。

 最近このドローンを使った戦闘で、目に付いたのはイランによる、アメリカのドローン撃墜、イエメンによるサウジアラビア石油施設攻撃、イスラエルのレバノン攻撃等が、挙げられよう。

 科学の進歩は兵器を進歩させ、人殺しが安価にできるようになってきている、ということであろう。