『イラン米の圧力無視2隻目のタンカー動く』

2019年8月21日

   イラン政府はアメリカの圧力を、ものともせずに行動を、続けているようだ。アメリカはイランが外国に石油を売ることを、阻止するために、イギリスに依頼し、ジブラルタル海峡でジブラルタル自治政府を使い、イランのタンカーを拿捕していた。

 

 しかし、その後、アメリカの反対があったにもかかわらず、イギリス政府はこの拿捕した船を釈放し、自由に航行出来るようにした。このアメリカとイギリスの立場の違いは、何故起こったのか不明だ。

 

 イランのタンカーはその後、ギリシャの港に入るだろう、と予想されていたが、ギリシャ政府は未だに、入港の要請が無いと語っている。つまり、当分の間イランのタンカーは地中海のなかに、留まるということであろう。

 

 ところが、ここに来てイランは二隻目のタンカーを、シリアに向けて出港させている。この2隻目のボニタ・クイーン号には、60万バーレルほどの石油が積んであり、アフリカの角を経由し、地中海に向かう予定になっており、現在ドバイで給油している、ということだ。

 

 ボニタ・クイーン号は今年後半には、地中海に到着し、そこで待ち受けているシリアのタンカー2隻に、積み替える予定だということだ。

 

 さて、アメリカはこのイランの行動にどう対応するのであろうか。ジブラルタル海峡ではイギリスと、ジブラルタル自治政府を使って拿捕したが、今度の場合は直接アメリカが動くのか、あるいは何処かの国を使って、拿捕させるのか見ものだ。

 

 しかし、地中海周辺の国々のなかで、いまアメリカの言いなりに動く国は、あるだろうか。トルコはイランとの関係が良好だし、まさかエジプトやイスラエルが、動くとも思えない。案外アメリカは今回の場合、あっさり諦めるかもしれない。