『トルコイラン航空産業発展は兵器産業へ発展するか

2019年8月 5日

 トルコとイランはそれぞれに、航空技術を更新させ、独自に生産する方向に、向かっているようだ。イランの場合は航空機のパーツを製造し、既に自国の航空機にそれを、取り入れている。また近い将来には、それを国外に輸出することになりそうだ。

 そもそも、イランでこの分野での技術が発展したのは、アメリカによる制裁が厳しく、イランは航空機のパーツ入手が、困難だったことに、起因している。以後、イランは独自の技術開発をし、外国の企業の協力を得て、現在に至ったのだ。

 イランでは単純なパーツばかりではなく、航空機の心臓部分ともいえる、エンジンの取り換えも、行えるようになった。そのためヨーロッパから輸入した、エアバスのエンジンを取り換えることが、可能になっているのだ。

 イランにとって希望が持てることは、これまで失われていた,高度な技術者開発者の仕事場が,国内で復活することだ。現在外国で働いている、これらの技術者が、どんどん帰国することが、期待できよう。

 同じ様にトルコも、F35の輸入が困難になっているため、トルコは独自の技術で、航空機やドローンを製造するに至っている。このなかには、戦闘機も含まれるというのだから、すごいことであろう。

 もちろん、トルコのエルドアン大統領は、将来的にはドローンだけではなく、戦闘機の輸出も考えていよう。大量の兵器を外国から輸入している、トルコのような国は、どこも自国で兵器が生産できれば、経済的に余裕が出来る、と考えていよう。

 イランやトルコが開発する、軍事目的のドローンや戦闘機は、当分の間、低レベルのものであろうが、古い戦闘機などに比べれば、相当進んだものであり、一定の効果を発揮できよう。

 つまり、こうした第二ランクの武器にも、市場があるということだ。トルコは現段階でも、ドローンや戦闘車両、ヘリコプターなどを輸出しているようだ。また、イランは中長距離ミサイルを、独自に製造しており、何時でも輸出できる、体制にある。

 それは、進んだ技術レベルの製品であり、レバノンのヘズブラやイエメンのホウシ、ガザのハマース、そしてシリアに輸出されて、実戦配備されているのだ。最近では、アメリカの製造した超高価なドローンが、イランのミサイルに撃墜されたことによって、ステルス機能は役に立たなかった、ということが明らかになった。このため、アメリカからの兵器輸入を、見合わせる国が出てきている。