『リビア戦闘激化か』

2019年7月31日

 

  リビアでは東のハフタル軍(LNA)と、トリポリのセラジ首相軍(GNA)が、戦闘を激化させているようだ。トリポリ陥落を目標に、戦闘を展開してきたハフタル軍(LNA)側が、どうも最終的な勝利に、たどり着けないようだ。

 

 そこで最近では、首都トリポリから大分離れた地域での、戦闘に中心が変わりつつあるようだ。それはジュフラでありミスラタだ。ジュフラは首都トリポリから南に650キロ離れた、リビアの砂漠の街であり、セラジ軍(GNA)の武器弾薬の、貯蔵中心地になっているようだ。

 

 もう一つのミスラタは、トリポリから東に200キロにある、日本の神戸製鋼がかつて、大型鉄鋼プラントを建設した場所だ。いまではこのプラントも、相当被害を受けているのではないか、と思われるが、これからはもっと酷いことに、なりそうだ。

 

 東のハフタル軍(LNA)側が、ミスラタに対する攻撃を、強化する方針だからだ。ミスラタはカダフィ大佐の最後の場面で、彼を殺したミリシア・グループを生んだ場所であり、その後もミリシア・グループといしては、リビア国内で戦闘的ミリシア・グループであるとして、知られている。

 

 ハフタル軍側は今後、ミスラタに対し空爆を中心に、攻撃を激化させているものと思われる。それがリビアでの新体制を、生み出すことにつながるのか、あるいは今後も混沌が続くのか。混沌が続けばリビア国民は死傷者が激増し、街は廃墟になるということだ。