『米イランは相互に恫喝それが戦争を避けるか』

2019年6月28日

  外国のマスコミを見ていると、明日にでもアメリカとイランが、戦争を始めるという内容のものが、多いようだ。それは事実なのであろうか。検討するに値しよう、判断を一つ間違えれば、とんでもないことになりかねない、大きな影響を世界にもたらすものだからだ。

 イラン側からはアメリカが考えているよな、短期で小規模の戦争にはならない、というメッセージが発せられている、ということのようだ。アメリカにしてみれば、イランとの戦争は短期で、しかるべきターゲットを攻撃して終わらせたい。そうすることによって、世界で一番強いアメリカの、面子を保てるということであろう。

 アメリカ側はイランが言うように、イラン戦争は短期で、終わらせたいと考えている。しかも、地上戦はやらず、戦闘機、爆撃機、ミサイルなど、所謂飛び道具で、片を付けたいということのようだ。

 イラン側はアメリカは卑怯な国であるから、イランとの戦争を勝つためには、国際的に禁止されている兵器を、使うだろうと言っている。つまり、化学兵器の使用や、小型の核爆弾の使用もありうる、と言いたいのであろう。

 いずれにせよ、物騒な話なのだが、もし戦争が起これば、とんでもない被害が世界中に広がろう。石油価格は当初予想されていた、100ドルではなく250ドルまでも、値上がりするのではないか、とさえ言われるようになって来た。

 そんなことになれば、世界の経済は破滅することになろう。ヨーロッパ諸国なかでもドイツとフランスは、何としてもこの戦争を起こすまい、と外交努力を続け、アメリカの説得に取り組んでいる。一番大きな被害を受けるのは、ヨーロッパ諸国だろうから、当然の行動といえよう。

 ロシアはイランの側に立っており、場合によってはトルコとアメリカの間で、もめにもめているS400の供与も、ありうるということのようだ。そうなれば、アメリカが考えている、飛び道具だけの戦争は、成り立たなくなり、アメリカ軍側に甚大な被害が、生まれることになろう。

 ロシアはその事に加え、アメリカのキチガイじみた戦争に、対抗すのはイランだけではない、我々はイランの側に立って、アメリカと戦うという趣旨の、メッセージをイラン側に送っている。

 トランプ大統領はアメリカ国内の、タカ派である治安担当顧問のボルトン、国務長官のポンペオの圧力にさらされているが、何とか戦争は回避したいようだ。そのためには、強気な発言をせざるを得ないのであろう。