トルコのイスタンブール市長選挙はもうすぐだ。投票日の6月23日まで何日もない。エルドアン大統領はイマモール候補が、政府に詫びを入れなければ、立候補する資格はないなどと、文句を言い始めているが、それは何処にも正当性はあるまい。
何やら悪あがきのように思えて、みっともないのだが、エルドアン大統領にしてみれば、何でも問題にして、とにかく彼の当選を阻止したい、ということであろう。そんなことをすれば、益々イマモール候補に、票は流れると思うのだが。
コンダという選挙の予想機関の発表によれば、同組織が6月15~16日に行った票差の結果は、野党CHPから立候補したイマモール氏が、49パーセントの支持を得ており、与党AKPから立候補したユルドルム氏は、40・9パーセントに留まった、ということだ。
この結果を見ると、イマモール氏は8パーセントも、ユルドルム候補にリードしており、ほぼ確実に当選することになろう。ただ、場所はトルコであるだけに、暗殺や政府による強引な引きずり下ろし、もあり得よう。
ただそんなことになれば、市民が暴動を起こす危険性もあろう。政府がそれを力で抑えるよう、軍に指示すれば、軍によるクーデターも起こり得よう。トルコの現状は極めて不安定かつ、危険ということだ。