『国連が警告リビアは血の海となるのか』

2019年5月22日

 国連はリビアでの戦闘が激化し、リビアは血の海になる、という警告を発した。それは大量の武器と戦闘員が、トルコによって、トリポリのセラジ政府側(GNA)に届けられたからだ。戦闘員はIS(ISIL)の残党で、イラクから出て来たようだ。

 

 IS(ISIL)の戦闘員は、トルコのサムスン港でトルコの船に乗って、リビアに向かったのだが、彼らはトリポリ西の港で下船した。同時に戦闘車両を含む、多数の武器と弾薬、その他の軍事用品も、陸揚げされた。

 

 彼らを迎えたのは、GNA側のハテイーブ・リワー・セモウドだった。彼らは今後、戦闘を拡大するつもりでいるようだ。この陸揚げの様子は、ビデオに撮られ、ハフタル軍(LNA)側が、公開している。

 

 ハフタル将軍側LNAは今後、トリポリ西の地域の港を閉鎖し、海上封鎖を実施するようだ。これまでトルコを含む幾つかの国々が、セラジ政府側GNAに武器や戦闘員を送っていたが、今後は難しくなろう。

 

 そこで懸念されるのは、今後トルコから同じように戦闘員や、武器を乗せた船が、トリポリ近郊の港に接近した場合、航空機を使ってハフタル将軍側LNAは、空爆すると言っていることだ。

 

 実際にそのような展開になれば、トルコ側の乗組員に、死傷者が出る可能性は、高いことから、それがきっかけでトルコ側が、ハフタル将軍側を攻撃する可能性が、あるということだ。しかし、それは航空機で行われるのか、艦船によって行われるのかは、分らない。

 

 トルコとすれば、今後のトルコとリビアとの関係を考慮し、そこまで強気の対応はしないのではないか、と思われるのだが。そしてリビアはトルコからは遠い場所にある国だ。