『ホロコーストがまた起こるオーストリア』

2019年5月 2日

  オーストリアもホロコーストのガス室の、舞台のひとつだった。そのオーストリアでは、多くの人達がホロコーストの惨劇を、忘れているということだ。そしてオーストリア人の多くが、ホロコーストに似たようなことが、再度起こるだろうと予想している、その割合は58パーセントにも及ぶ、というのだから驚きだ。

 こうした現象は、オーストリアだけではなく、アメリカでも起こっている。アメリカといえば、ユダヤ人の活動が、最も活発なところであり、ホロコーストの惨劇はあらゆる手段を通じて、広められているにも関わらずだ。

 アメリカではナチの運動が、その発祥の地ドイツよりも拡大し、支持を集めているという、データが出ている。

 オーストリアでは38パーセントの国民が、ネオ・ナチが再活性化する、と見ている。それは、国家社会主義の思想だ。彼らの予想では、27パーセントがユダヤ人に対する、大量虐殺が再発する、と見ている。もちろん、それはありえない、とする人達も少なく無く、35パーセントに達している。そして、どちらとも言え無い、とする人達の割合は、38パーセントということだ。

 こうしたとんでもない結果が、世論調査で出てきたことは、教育に問題があったのだ、と専門家は見ている。いまでは、ホロコーストの大量虐殺が起こったオーストリアの場所、マウトハウゼンの名を知らない、という人達が増えているのだ。

 そして、ホロコーストで600万人のユダヤ人が、殺されたことも、知らないということだ。議会委員会の責任者マッソー・ブロンフマンは『我々は若者たちに、ホロコーストのことを、教えるのに失敗した。』と語っている。

 そこで気になるのは、最近、世界中で反セム思想が広がっている、というニュースが多いことだ。もちろん、イスラエルのマスコミでは、よくその事が報じられている。しかし、ナチズムが起こったドイツでは、ほぼ完全にナチズムが社会的認知を、得た感じがする。

 こうした現象を『歴史は繰り返す。』と言ってしまって、いいのだろうか。そして、日本はどうだったのであろうか、ということを考える、時期なのかもしれない、韓国で起こっている反日は、時代の流れからきているのかもしれない。