サウジアラビアがパレスチナのアアッバース議長に対して、100億ドルの援助を申し出たということだ。100億ドルは時価換算で、1兆円を超える巨額だ。それはそうであろう。サウジアラビアはこの金を、パスチナ自治政府に渡すことにより、まさに世紀の中東和平を実現させようというのだから。
話はこうだ。サウジアラビアのサルマン国王がパレスチナのアッバース議長に対して、100億ドルの援助と交換に、トランプ大統領の中東和平を受け入れろと言ったというのだ。これに対しアッバース議長は『それをやったら俺の政治家としての寿命はおしまいになる。』と拒否したと言われている。
サルマン国王はアッバース議長に対して、どれだけ金が必要だと聞くと、アッバースはPA幹部・大臣たちと公務員、その他で毎年100億ドルは必要だ、と答えたことから始まったのだそうだ。それに対しサウジ国王は毎年10億ドルの金を、今後10年くれてやると言ったそうだ。
トランプ大統領はパレスチナに、土地を与えてやる、と言っているということだが、それはいまパレスチナ人が居住している、土地のことを言っているのだ。実に人を馬鹿にした、話ではないか。
サウジアラビアを始めとして、アラブ諸国はパレスチナ自治政府に金をやり、ヨルダン川西岸地区の経済発展を支援するということだ。ヨルダンが派遣しているアッバースの顧問ハッバーシュはこのことについて『それではサウジアラビアやアラブ首長国連邦、そしてアメリカを信用し過ぎることになる。』と反論しているようだ。
それ以外にもシナイをパレスチナにくれ、そこをパレスチナ国家にする、という考えもあるようだ。そして、ヨルダン川西岸地区はヨルダンの、一地域になるという考えだ。行政はヨルダンが担当し、治安はイスラエルが担当する、方針のようだ。
エルサレムのガーデアン・シップは、ヨルダンからサウジアラビアに移され、ヨルダンの一部はパレスチナに与えられ、ヨルダンにはサウジアラビアの土地が、与えられるようだ。またこの流れの中で、ヨルダン・パレスチナ・イスラエルは、連邦制になるということのようだ。これがまさにトランプ大統領の言う『世紀の大取引』なのであろう。
また、ヨルダンをパレスチナ人の、ホームランドにする考えもあるとか。この話は何処まで本当か分からないが、言えることは、トランプ大統領の世紀の大取引の構想は ほぼこうした考えであろうということだ。
物事には決定する前に、交渉があるわけであり、このうちの幾つかは、今後変更されようが、トランプ大統領の世紀の大取引の構想を、想像するいい材料とはなろう。