『リビアの急展開の動きか』

2019年4月15日

  リビアの東政府ハフタル将軍が、突然カイロを訪問し、シーシ大統領と会った。会談の内容は全く漏れてきてないところを見ると、多分相当高度な話をしたのであろう。何せリビアはいま、首都トリポリの攻防戦が、進んでいるのだから。

 いろんなことが考えられるだろうが、第一に頭に浮かぶのはエジプト政府がハフタル軍を支援するかどうかであろう。もちろん、その支援には二種類あり、一つは軍事支援だが、もう一つはトリポリの緊張状態の政治的解決であろう。当初、ハフタル将軍にはエジプト、サウジアラビア、アラブ首長国連邦などが、支援を送っていると言われていた。

 述べるまでもないが、サウジアラビアとアラブ首長国連邦は、資金援助であろう。金の集まるところには、戦闘員も集まるのが世の常だ。それでハフタル軍は大攻勢をかけているのであろうが、ここに来て死傷者が激増しているため、国連などは戦闘停止を呼びかけている。しかも、ハフタル将軍の敵である、セラジ首相側は国連が、創り上げた傀儡政権だ。

 リビアのトリポリ攻防戦では、既に121人が戦死し、561人が負傷しているということだから、容易なことではあるまい。それで、国連など国際機関は、一日も早く停戦に持ち込みたい、ということであろう。

 だが、額面通りに受け取っていいものであろうか。国際機関や諸外国は、リビアの戦闘から統一政府を作り上げたい、と思っているのではないのか。リビアの内戦はもう8年以上の時間が経過している。述べるまでもなく、リビアは良質の石油を産出する国だけに、欧米は放置できまい。

 そこでハフタル将軍に対し、欧米その他の国々がトリポリ攻撃をけし掛け、今回のトリポリ攻防戦が、始まったのではないのか。ハフタル将軍にはフランスが理解を示している、と以前から言われているし、ハフタル将軍はアメリカに20年保護されていた人物なのだ。

 しかし、ハフタル将軍にしてみれば、欧米やサウジアラビア、アラブ首長国連邦といった国々は一蓮托生、考えていることは同じであろう。従って、しかるべき作戦を立てておかなくては、戦闘で疲弊した後、勝者にしてもらえたとしても、外交交渉などできないかもしれない。

 だが、エジプトはサウジアラビアやアラブ首長国連邦とは異なり、欧米などから独立した立場に立っているのではないのか。そのためハフタル将軍はトリポリのセラジ首相を追い詰めたいま、最後をどう有利にけりをつけるか、シーシ大統領に相談に、来たのではないのか。

 こんな物騒な話はシーシ大統領にとっても、危険がいっぱいであろうから、喜んでハフタル将軍との密談を、公にするようなことは無かろう。まあいずれにしろ、真相はカーテンのあちら側、我々には推測するしかあるまい。