『ガザのテルアビブ攻撃はショック』

2019年3月26日

 

  ガザからのロケット攻撃が、イスラエル第一の都市テルアビブ近郊の、住宅を破壊した。その結果、住民7人が負傷を負ってもいる。この出来事は少なからぬショックを、イスラエル国民に与えた模様だ。

 アメリカを訪問していたネタニヤフ首相は、訪問期間を短縮して帰国するほどだった。また今回の問題でお呈されていたイスラエルの首相選挙が遅延される可能性が高くなったと専門家たちは見ている。

多くの専門家たちは、今回のハマース側の攻撃が、尋常なものではないとし、イスラエルも応分の反撃をする、と予測しており、場合によっては、大規模な地上軍のイスラエルから、ガザへの侵攻が起こるかもしれない。

 そのイスラエル軍がガザに侵攻すれば、ゲリラ戦市街戦となるため、相当の犠牲者がイスラエル軍の側から出ることになろう。パレスチナ側の犠牲者数は、想像さえしたくないほど出る、ということになるのではないか。

 一部の専門家たちはこのような事態を、ハマースは有利に運ぼうとし、アメリカ軍の介入を、即しているのではないかとみている。そうなれば、国際舞台でのパレスチナ側の主張のチャンスは、増すということになろう。

 ハマースのガザからテルアビブ近郊への、攻撃に対してイスラエル空軍は、即座に反撃し、ガザのハマース拠点数か所を空爆した。それに対し、ハマース側も反撃している。つまり、イスラエルとハマースの武力衝突は、専門家たちの予測通りの、拡大展開になっているということだ。

 今回のロケット攻撃が、大問題になっているのは、テルアビブ近郊の住宅が狙われた、ということに加え、住民7人が負傷したことにあろう。また、テルアビブ近郊へのロケット攻撃は、ハマース側に十分な攻撃能力があることを、イスラエル国民に知らしめることになったということだ。

 また、問題になったのは、イスラエル軍が誇るアイロン・ドームによる、ロケット攻撃阻止が、今回は何故出来なかったのか、ということだ。これまでは、このアイロン・ドームが完ぺきな防御能力を、維持できるとイスラエル政府は、イスラエル国民と内外に、説明していた。

 それはアメリカにとっても、悪いニュースであろう。アメリカ製の武器は欠陥が多く、価格が高いという評価が、国際的に拡大しているからだ。加えて、民間旅客機ですら、問題があるとし、エチオピアでの墜落事故、それ以前のボーイング社製旅客機の事故が、国際的に大問題となっている。