『アメリカのIS打倒は嘘とザリーフ外相』

2019年3月27日

 イランのザリーフ外相はアメリカのトランプ大統領が宣言している『IS(ISIL)打倒』は嘘だと語った。トランプ大統領は昨年12月の段階で既にIS(ISIL)は打倒された、と語りアメリカ軍のシリアからの、撤収を宣言していた。

 シリアの駐留する2000人のアメリカ兵を、トランプは撤収させると言ったのだが、その後も、1000人の兵員がシリア国内に留まっている。そのアメリカ軍はは当分の間、駐留し続けるようだ。

 今年に入っても、先週の金曜日にトランプ大統領は、再度『IS(ISIL)が完全にシリアでは打倒された。』と語った。しかし、これまでアメリカはIS(ISIL)を、支援し続けてきていたことを、ロシアとシリア政府は、明らかにしている。

 アメリカがシリアに未だに、留まろうとしていることについて、アメリカ政府はバグダーデイの掃討が目的だ、と説明している。しかし、イラクの議員の語るところによれば、アメリカはIS(ISIL)のバグダーデイを保護しており、イラク西部の砂漠の中のアンバルに、バグダーデイは匿われている、ということだ。

 アメリカはIS(ISIL)と交渉し、彼らをシリアから逃げ出させている代わりに、大量の金(50トン)をせしめたということだ。そのためIS(ISIL)の戦闘員たちは、シリアのイドリブなどから脱出出来、イラクのアンバルにたどり着けた、というのだ。

 そうであるとすれば、これからもシリアやイラクで、IS(ISIL)が戦闘やテロを、継続することが予想できよう。そして、それはアメリカがイラクに、軍を駐留させる、口実になろうということだ。

 アメリカ軍のイラク駐留については、イラクの首相や政府高官たちが、口を揃えて『出ていけ。』と言っているが、アメリカは表向き、イラン対応のために、イラクに駐留させておきたいと考えている。何のことは無い、本当の目的はイラクの石油を、抑えることであろう。