『フランス銀行トルコの経済分析』

2019年2月28日

 フランスの銀行BNPが、トルコの経済状態を抱え、分析し公表している。それによれば、トルコはたくさんの問題を抱え、苦しい状況にあるようだ。この銀行は世界の経済状態を、分析し公表している。

 BNPによれば、トルコは2018年8月に始まった通貨下落で、相当ダメージを受けている、ということだ。こうしたなかで3月31日には、地方選挙が行われるが、それはトルコ政府に対する、もう一つのテストであろう。

 トルコはシリア問題を抱え、アメリカとの関係も難しい状態に、なってきている。そうしたなかで、トルコ・リラの大幅な下落が起こっているのだ。その結果、トルコはハイパー・インフレに、追い込まれている。

 こうした事情から,トルコの多くの企業が、資金難に苦しんでおり、いまの不動産企業は、最悪の状態にある。不動産企業はトルコの経済の、けん引役でもあることから、不動産企業の低迷は、政府にとっても、大問題であろう。

 こうしたトルコの経済に関する報告が、欧米から出るたびに、トルコの国内では希望が委縮していき、ますます景気の足を、引っ張ることになろう。それは3月31日に行われる、トルコの地方選挙に、大きな影響を与えよう。

 この時期にBNPがトルコに不都合な報告を出したのは 、選挙でAKPが不利になることを狙ったのか、偶然時期が重なったのか、興味深いところだ。もし、偶然時期が重なったのであるとすれば、それは、エルドアン大統領と与党AKPの運気が、下がってきている、ということであろう。