『中東短信』

2019年2月26日

IS戦闘員85人が家族連れでトルコに逃げ込む

 シリアにいたIS(ISIL)の戦闘員85人が、家族を連れてトルコに逃亡した、というニュースが伝えられている。彼らは密入国業者の手引きで、トルコに入ったようだ。それには結構な謝礼金が、支払われたようだ。

 そのことに加え、IS(ISIL)の戦闘員たちは、10000ドルから50000ドルの現金を、所持していたと伝えられている。逃走資金としては、十分なのかどうか、疑問が湧くところだ。

 問題はこのシリアからトルコへの、IS(ISIL)の密入国後、トルコがIS(ISIL)の戦闘員たちにとって、安全な場所(セイフ・ヘイブン)になるのではないか、ということだ。

 トルコ政府はシリアへの、軍事侵攻を叫んでいるが、実際にはそうして集められた、IS(ISIL)の戦闘員たちが、トルコに雇われて、シリアでの戦闘に、参加するかもしれない。

 

:エルドアン歴史建造物破壊遊園地に

エルドアン大統領はイスタンブールにある、歴史的な建造物を破壊し、遊園地を作る方針のようだ。これらの歴史的建造物(イスタンブール半島のスレイマニヤモスクなど)は、UNESCOが指定している、価値あるものだ。

この歴史的建造物破壊後の跡地に建設される遊園地(?)は、カタールとの協力によるものだとされている。そのことは、相当な金がカタールからトルコのしかるべき人たちに、贈られたということであろう。

 

:イスラエルがゴランに核廃棄物埋める

 

 イスラエルのネタニヤフ首相は、現在イスラエルが占領している、シリア領土のゴラン高原に、核廃棄物を埋めることを、決定している。

そのことは近い将来、イスラエルはゴラン高原を、シリア側に返還するかもしれない。そうでなければゴラン高原に、核廃棄物を埋めるはずはあるまい。