イラン政府は国内で、トルコ語新聞の発行を認めた。これは画期的なことであろう。多分、大方の日本人は何故イランで、トルコ語新聞を発行するのか、誰が読むのかといぶかることであろうが、イランにはトルコ語が分かる人達が、多数いるのだ。
その さいたるものは、アゼルバイジャン人だ。イランには同国によって、支配下に置かれることになった、アゼルバイジャン人が多数居住しており、彼らはイラン人口の4分の1を占めている、と言われている。
つまり、今のイラン人口を8000万人とすれば、2000万人がアゼルバイジャン人であり、彼らはトルコ語に非常に近い言語、アゼルバイジャン語を話しているのだ。それ以外にも、クルド人もトルコ語が分かるし、話せるだろう。アゼルバイジャン語は言わば、トルコ語の方言程度の違いしかない。
イランの文化相はイランでトルコ語のマスコミを、拡大しようという方針のようだが、その場合、シーア派とスンニー派の差異が、あまり出てこないことを、祈るばかりだ。多分、最優先で取り入れられるのは、オスマン帝国のドラマなどであろうが、それがどうイランでは、受け入れられるのであろうか。
イランがトルコとの関係促進を考えて、今回の決定をしたのであるとすれば、両刃の剣のような感じがするのだが。
大分前の話になるが、トルコ人留学生がイランに行くとき、何語で話すのかと聞くと、彼はトルコ語ですとこともなげに答えた。それで何故と聞くと、イランには多数のアゼルバイジャン人が居住しており、そのアゼルバイジャン人の人口は、イラン人口の4分の1を占めている、彼らはトルコ語が話せるということだった。
現在イラン政府は、マイノリテイの言語として、バルーチ語、アゼルバイジャン語、クルド語など7言語を正式に認めているそうだ。