『ガルフは米の意向無視武器をイエメンのアルカーイダに』

2019年2月 6日

 サウジアラビアとアラブ首長国連邦は、アメリカの意向を無視するようになった、と報じられている。それはカシオギ殺害問題に対する、アメリカの立場が、不信を抱かせたためだ、ということだ。

 アメリカはトランプ大統領はともかくとして、カシオギ殺害の真犯人を探せ、と未だに騒いでいる。それはサウジアラビア王家にとっては、まさに頭痛の種であろう。場合によってはそのことが、王家の不安定化を生みかねないのだ。

 今回サウジアラビアとアラブ首長国連邦が、アメリカの意向を無視している、と言われ始めたのは、この両国がイエメンの反政府派アルカーイダに、アメリカ製の武器を送っていることから、始まっている。

 そのため、反政府派は勢いを増しており、イエメンでは2220万人の国が、食糧難に直面し、840万人が飢えで苦しんでいる。国内のインフラを含む破壊の結果、イエメンが回復するには、100年の歳月が必要だ、とみられている。

 問題は、アメリカ製の武器がアルカーイダの手に、渡っていることに加え、イランが支援するグループの手にも、渡っているということだ。アメリカ企業は金儲けのためには、敵も味方もないということであろうか。

 そもそも、そうした雰囲気はトランプ大統領の、武器大量押し付け輸出に、起因しているのであろうか。トランプ大統領はサウジアラビアだけでも、1100億ドルの武器を、売りつけているのだ。

 アメリカ軍の調査部は、この件に関して、調査を始めているが、湾岸のアルカーイダ、アブ・アッバース部隊などに、アメリカ製の武器が渡っていることを、確認している。彼らの手には既にアメリカ製の、戦闘車両も渡っているのだ。