ここに来て連続で、IS(ISIL)の妻たちに関する情報が、流れ始めている。それは、IS(ISIL)がそろそろ終焉を迎える、ということが前提であろうか。もちろん、IS(ISIL)が明確に終わりを迎えるわけではなく、今後もだらだらと小さなテロが、続いていくものと思われる。
しかも、それはイラクとシリアとに限ったことであり、それ以外のリビアやアフガニスタン、アフリカ諸国とヨーロッパでは、IS(ISIL)の活動は今後増えていく可能性の方が、高いだろう。
トランプ大統領は1~2週間で、IS(ISIL)を掃討すると豪語しており、それに合わせてヨーロッパ諸国も、IS(ISIL)は終わったということにしよう、としているのであろう。
問題はその後の、IS(ISIL)の戦闘員や、彼らの家族に対する処遇だ。彼らはイラクやシリアで逮捕され、投獄されているが、多くは女性も処刑されたり、終身刑を言い渡されている。しかも、女性は子供を抱えているのだから、人道的にも何とかしなければなるまい。
15歳でシリアに渡り、IS(ISIL)に参加した女性の場は、現在は19歳、幼児を抱えており、最初はアッラーのためにと思って、我慢をしていたらしいのだが、当初のIS(ISIL)幹部たちが言うような,処遇は受けられず、モスクに住まわせられ、食料もほんの少ししか与えられないで、生活していたということだ。
このため幼児は栄養失調で歩けず、派も生えてこないという、状況に陥っていた。彼女たちは必死で食糧を求めたが、与えられることは無かったということだ。彼女が収容されたとき、彼女は20日もシャワーを浴びることがく、生活しており、今後はドイツに帰国して、子供たちには普通の生活をさせたい、と望んでいるということだ。
しかし、世の中はそう甘くはないようで、彼女たちの出生地の確認や、社会が受け入れるのかなど、多くの難問が待っているということだ。はたして、彼女たちは子供と一緒に、母国へ帰れるのだろうか、と不安になる。
ロシアからのIS(ISIL参加の女性たちも、似たような状況にあるようだ。いままで、27人の子供たちが、彼らの母親と共にイラクで捕まっていた。それがロシアに帰国できたのは、2月11日のことだった。それ以前には昨年の12月に、31人の子供たちがロシアに帰国できている。
イラクでは19人のロシア女性が、終身刑を受けて投獄されており、何時釈放されるのか分からない。あるいは判決通り終身刑に、なるかもしれない。今回帰国出来た子供たちは27人おり、それは4歳から13才であり、ロシアの10地域の出身だ。またこれとは別に115人のロシアの子供たちが、いまだにイラクにつなぎ置かれており、彼らは11歳から17歳ということだ。
12人のIS(ISIL)の未亡人には、死刑判決が下っている。イラクやシリアに2000人の未亡人や子供たちが、留め置かれているということだ。ロシアの場合はコーカサスからの、ほとんどのIS(ISIL)メンバーは、帰国できているということだ。
かつて、ロシアからこのIS(ISIL)の戦闘に、参加した者たちの数は、4500人もいたというのだから、それに伴って、女性の数も相当数いたということになる。ちなみに、イラクでは300人の女性が死刑判決、そのうちの100人が外国出身者だということだ。それ以外の女性たちは、終身刑になっている。
これは誰の責任なのであろうか、あまりにも悲惨な結果ではないか