『トルコはシリアに第二アフガン誕生懸念』

2019年1月23日

 トルコ政府はシリアが、第二のアフガニスタンに変貌することを、強く懸念している。そもそも、アフガニスタンにタリバンが誕生し。政府に代わる強大な力を持つようになったのは、アメリカの関与の結果だった、というのがトルコ政府の理解だ。

 いまでは、アメリカ自身が作り上げたタリバンを、アメリカがコントロール出来なくなっているのだ。それと同じことがシリアで起こったら、どうなるのかという懸念だ。

 アメリカはシリアでIS(ISIL)を打倒すると言いながら、YPGをその手先として使うために、大量の武器を与え、資金を援助してきている。もちろん、軍事作戦の上でも、アメリカはYPGを支援している。

 その結果は、YPGが明確にシリアにおけるクルド組織で、最大最強のものになったということだ。もう、シリア政府も本腰を入れて戦わなくては、YPGを打倒できまい。だからこそ、クルドへの自治権付与をちらつかせながら、交渉に入っているのではないのか。

 アメリカとしては、シリアに第二のアフガンが出来れば、これ幸いであろう。そうなればそれを口実に、長期的な軍事関与が可能になるからだ。これまでアメリカは、シリアのアサド政権を打倒すると言って、関与を続けてきたが、そこには何の正当性も無かった。

 しかし、今後YPGがタリバン化して行けば、話は全く別であろう。人道を振りかざし、YPGを攻撃するかもしれない、あるいはYPG締め付けと言いながら、実際にはシリア軍を攻撃することもあろう。それは誤爆という言葉で、済まされるのだ。

 アメリカはシリアのIS(ISIL)攻撃と言いながら、これまで何度も支援の物資や武器を、IS(ISIL)に提供してきている。それを住民に対する援助の投下場所を、間違えたと言って、ごまかしてきているのだ。

 トルコにしてみれば、シリアという隣国のなかに、第二のタリバンが出来てしまっては、たまったものではあるまい。シリアのタリバンことYPGは、シリアを拠点にトルコに攻撃を、仕掛けてくるからだ。

 シリアの方が、タリバンが拡大したアフガニスタンより、文化レベルが高いとか、先進国だとかうことは、この問題に対する説明にはなるまい。アフガニスタンも王政時代には,相当進んだ国だったのだ。アフガニスタンはその頃は男女共学であり、女性はスカートを着用していたのだ。

 イラクやシリアであれだけ急速に、IS(ISIL)が拡大していったのは何故か、それを考えてみる必要があろう。