トルコの世論調査会社ゲルチック社の調査によれば、与党支持者数は35パーセントに、下がったということだ。これは1月13日から19日の間に、行われた結果だが、与党にとっては歓迎できない、ことであろう。
エルドアン大統領が大統領選挙に、立候補したときは、確か50パーセントを超える支持を、獲得していたし、その前の統一選挙でも、約50パーセント(49・8%?)に近い得票率を、獲得していたと思う。
3月1に予定されている地方選挙では、25・9パーセントの国民が、CHPに投票する予定であり、与党AKPと強い協力関係にある、MHPに投票予定の国民は、13・6パーセントということのようだ。
また、IYI党への投票予定者は、12.1パーセントという結果が出ている。IYI党は現在では、CHPとの関係が良好な党であり、女性の党首が主導している。元々はMHPから、分離した政党だ。
今回のような数字が出た原因は、トルコ国民の多くが、経済問題の悪化に不安を、抱いているということであり、34・5パーセントが経済問題だ、と指摘している。そして、60パーセントに近い人たちは、近い将来の経済回復はあり得ない、と予測している。
第二の問題は失業問題であり、14・6パーセントがこの点を指摘している。また、トルコ国民にとってはシリア難民の問題も、不満の原因のようだ。12・6パーセントの国民が、その点を指摘している。
マスコミに対する評価では、81・7パーセントの国民が、マスコミは信用できない、と答えている。同時に裁判制度に対しても、62・8パーセントの国民が信用できない、と答えている。
EUへの加盟については、62・8パーセントが希望すると答えているが、実現については70パーセントの国民が、ありえないと悲観的な、予測をしている。こうしてみると、トルコ国民がいかに冷静に、現状を見ているかが分かろう。
そのことは、エルドアン大統領の政治運営で、経済問題が解決されない場合、マスコミが信頼できるようにしない限り、帆裁判制度が法に即って、運営されない場合は、国民の暴動が起こりうる、ということであろう。結論を下すには、3月の選挙結果を待とう。