ジョージ・ソロスと言えば、多くの人が知る、世界的に知られる富豪だ。彼は金儲けの目的が達成されると、外国の国内政治に関与してきている。いわゆる何色革命と言われた、一連の東ヨーロッパの革命は、彼の提供した資金にようるものだった、と言われている。
ジョージ・ソロスは各国にソロス財団を設立し、その財団を拠点にこれまで各国の内政に、関与してきたということであろう。もちろん、その財団の主たる目的は、表向きは民主化、人道支援といったものになっている。
しかし、あまりにもジョージ・ソロスの進出と、その相手国で起こることが生臭過ぎたのであろう。各国はソロス財団に深い疑いを、持つようになっていった。その結果、ソロス財団は各国から密かに、調査される対象となったのだ。
もちろん、ソロスの関与で革命が成功した国からは、彼は大歓迎され、まさに地上の神のような存在に、なっているのであろう。
だが、トルコはそれほど甘くはなかった。エルドアン大統領はソロス財団を警戒し、大分前から調査を始めていたのであろう。そして、ついにはソロスのジョージ・ソロス・オープン・ソサエテイ・ファンデーションは、トルコの厳しい取り調べを、受ける対象となったのだ。
エルドアン大統領は『ソロスは国家を分断し、国家を破壊に導く目的を持っている。』と厳しい非難の言葉を向けている。その結果、トルコの内務省はソロス財団の取り調べを、強化したというわけだ。
まず、トルコの内務省が取り上げたのは、2013年に起こった、ゲジ・パークのデモだった。このデモではハカン・アルテナリを始めとする、13人が逮捕されている。彼らが獄中にある中で、支援を送った人物は、人道支援者として知られる、オスマン・カラバであり、彼はトルコの体制崩壊を、狙っていたということだ。
さて、ではこのオスマン・カラバに、資金提供をしていたのは誰か、ということになる。また彼の背後には誰がいるのか、ということになる。その人物こそがジョージ・ソロスだというのが、トルコの内務省の出した最終的な結論だ。
結果的に、危険を感じたのであろうか、ジョージ・ソロスはトルコでの破壊活動(?)を止め、トルコから手を引くことになった、ということだ。
トルコの情報機関は体制維持と、国家防衛のため、極めて優れた組織となっている。先のカシオギ事件で分かるように、トルコの情報機関のレベルは、世界でもトップ・クラスであろう。