『トルコはカシオギ殺害・もう一本の記録テープ所有』

2018年11月17日

 トルコがイスタンブールのサウジアラビア領事館で行われた、カシオギ殺害に関する記録テープを発表したが、実は、もう一本のテープが存在することが、明らかになった。その内容如何によっては、サウジアラビア高官(ムハンマド・ビン・サルマン皇太子))の責任が問われることになろう。

 この二本目のテープについて、トルコのフッリエト紙のコラムニストが、記事を書いている。彼の書いた記事に寄れば、まず、2本目のテープの方が、一本目よりも長いということだ。

 一本目のテープでは、カシオギ殺害を確定する、内容は明らかでなかったが、その事はトルコの検察も認めている。カシオギはロープかプラスチック・バッグで、窒息死させられている模様だ。(カシオギが、苦しいからバッグを取ってくれ、と訴えていたことが報道されている。)

 いずれにしろ、殺害は計画的なものであり、殺害の記録は二本目のテープで見られる(映像記録があるということか)。二本目の記録テープで、明らかになったことは、カシオギがサウジアラビア領事館に入る15分前から、殺人者たちはどうやって殺すかを、相談していたということだ。

 そして殺害するプロセスで、各殺人者たちの役割が、事前に決められていた、ということだ。そして、この事前打ち合わせの段階で、各々がその役割を確認していた、ということのようだ。

 トルコは、暗殺者たちがカシオギ殺害後に、国際電話を掛けたのを、盗聴していることも確認していた。つまり、殺人者たちがサウジアラビア高官に、殺害が終了したことを伝えたことが、知られている。

 この二本目のテープによる情報について、明かしたジャーナリストの名は、アブドルカーデル・セルウイで、フッリエト紙のコラムニストをしている人物だ。どうやら、二本目のテープを、トルコ政府が公開したということは、今後もサウジアラビアを、追い込むつもりだということであろう。

 また気になるのは、二本目のテープは音声だけではなく、画像もあるということのようなので、これでトルコ政府がサウジアラビア領事館に、設置していた隠しカメラの存在が、明らかになるのではないのか。記事では『殺害の情況は他のオーデオ・レコーデングで見られる。』と書かれている。トルコ政府が掴んだ今回の殺害事件の真相は、アップル社の腕時計からではない、ということであろう。