アメリカ政府がカシオ御暗殺事件に、関与しているのではないか、と思わせる情報が、流れ始めている。それはCIAで中東担当ケース・オフィサーとして、活動していた人物、ボブ・バイヤーの証言によるものだ。
彼に言わせると、アメリカ政府はカシオギ事件について、立場を不明確にしてきたし、サウジアラビアで起こる不都合な出来事については、知らないという立場を、とってきたというのだ。
ニューヨーク・タイムズ紙によれば、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子がカシオギ暗殺に、関与しているということなのだが、それは暗殺者がムハンマド・ビン・サルマン皇太子の側近に対して『暗殺は終了したその旨ボスに伝えてくれ。』と語ったことを元にしている。
しかし、ジョン・ボルトン顧問はトルコが提供した、暗殺者たちの録音テープの内容について、無視している。そして、サウジアラビア王国にはそんなことを命令する人物は、いないと語っている。
ボブ・バイヤーに言わせると、これまでサウジアラビア政府は、その様な危険な作戦を、実行したことがなく、それが実行されたということは、外部が関与していたからだ、とするのだ。
サウジアラビアのロイヤル・ファミリーを含む、200人以上の要人の逮捕事件も、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子一人の、意志ではあるまい。こうした皇太子による断行は、サウジアラビア王国の歴史の中に、前例がないのだ。
アメリカ政府が恐れているのは、サウジアラビア国内の秩序が乱れることであり、そうなった場合にアメリカ政府は、どう対応できるのか、ということだと語っている。