『サウジアラビアはカシオギ事件後回復するか』

2018年11月14日

 カシオギ事件をきっかけに、サウジアラビアは国家的な国際的不信用を、買ってしまったようだ。それどころか、何をしでかすか分からない、というイメージが広がり、サウジアラビアのそれは経済にも、影響を与えているようだ。

 先に、サウジアラビアで開催された、砂漠のダボス会議は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が主催したものであったが、惨憺たる結果だった。主要な国々の高官は出席せず、国際機関のトップも、出席を取りやめた。

 そうしたことは、欧米諸国からトップ・レベルが,サウジアラビアに顔を出さなくなった,ということであり、当然,それはサウジアラビアと欧米諸国との、経済関係にも進展を産まない、ということだ。

 サウジアラビアに対する長期投資は、減少していくだろうとみられている。それは、欧米企業のトップがサウジアラビアを、訪問しなくなっているからだ。サウジアラビアとしては、こうした状況を打破するために、経済会議を開催したり、ビジネス懇話会を開催して、欧米の企業トップを、呼び込まなければなるまい。

 それでも、2019年のサウジアラビアの経済見通しは、明るいもののようだ。今年2018年のGDPの伸びは22パーセントであったが、来年の2019年は24パーセントと予測されている。

 こうしてみると、欧米諸国はカシオギ事件で、一応は人道的に許せない、といった反応を示したが、腹の中ではカシオギ事件など、重要視していないのかもしれない。

 サウジアラビアが石油から得る収入は、莫大な額であり、同国が国内開発に投資する額も膨大だ。加えて、兵器を始めとする欧米製品の輸入額も、信じられないような巨額に、達している。

 カシオギ事件は結局、欧米やトルコなどがサウジアラビアに、ものを売りつけたり、種々の国際機関に金を出させるための、口実を与えたに過ぎないのかもしれない。

 だが、サウジアラビアでは人口の増加に伴い、次第に失業率が高まってきていることも事実だ。そうした国内的な不満が、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の行動を、冷めた目で監視させ、それが爆発する日が、間もなく来るのではないのか。