『トルコがカシオギ記録主要国に配布』

2018年11月11日

 

 トルコ政府はやっとイスタンブールの、サウジアラビア領事館内で起こった、カシオギ殺害の記録を、主要国に配布した。その主要国とは、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、そして、事件の当事国であるサウジアラビアだ。

 ただ今回トルコが配布した事件の記録、は音声のみということのようだ。多分というか、確実にトルコ政府は殺人現場の様子を、隠しカメラで記録を撮っていたはずだ。だからこそ、カシオギのフィアンセは記録を見せられ、強いショックを受けた、と伝えられているのであろう。

 この配布された記録には、カシオギと殺害者側との話し合いの様子が、全部含まれてたということだ。エルドアン大統領自身がこの記録の、配布を口にしたのだが、その事はトルコのテレビで語っている。言ってみれば、トルコは今後、サウジアラビアの対応次第では、全てを公表する意思がある事を、伝えたのであろう。

エルドアン大統領はそのなかで、サウジアラビアが15人の殺人者を、イスタンブールに送り込み、殺人に及んだことを知っている。サウジアラビア政府も誰がカシオギを殺したのか、何処にカシオギの遺体があるのかを知っている。殺したのは15人あるいは18人であり、何処にいるかは言うまでも無い(サウジアラビア国内にいる)

 サウジアラビアは事件後しばらくして、トルコに検察長官を送った。彼の名はサウード・ムジーブで、彼に対応したのは、イスタンブールの検察トップの、イルファン・フェダンだった。

 しかし、サウード・ムジーブ長官はトルコ側に対して、肝心なことは何も明かさなかった。当時のトルコのマスコミは、トルコ政府側の不満を、書き連ねている。サウジアラビア政府とすれば、新しい情報を出来るだけ、トルコ側に提供したくなかった、ということであろう。

 エルドアン大統領は幾つかの不明な点を、サウジアラビア政府側に問い合わせたようだが、サウジアラビア政府側はこれに、全く答えていない。エルドアン大統領は後にこちら側の誠意が通じなかった、と不満を述べている。

 しかし、後になってサウジアラビア政府は、カシオギの殺害を認めることになり、その殺害は事前に計画されていたものだ、ということも明かしている。

 さて、この一連の動きの事実を前に、アメリカはカシオギ事件後の、サウジアラビアとの関係をどうしていこうと、考えているのであろうか。トランプ大統領は商売第一主義であり、いかなることがあろうとも、サウジアラビアへの武器輸出は、継続する方針のようだ。そればかりか、今回の事件を機に、アメリカ政府はサウジアラビア政府に対して、カシオギ事件をきっかけに、圧力を掛けやすくなったことから、もっと多くの武器を、買わせるつもりであろう。

 いまのところ、サウジアラビアへの武器輸出を見合わせているのは、ドイツとカナダであり、アメリカはサウジアラビアへの武器輸出を、継続することにしており、イギリスとフランスは玉虫色の回答ということのようだ。アメリカがいま考えているのは、サウジアラビア人に対するビザの制限、そして人道主義に基づいた制裁ということのようだ。