『中東短信アメリカがイラン船舶撃沈かなど』

2018年11月 7日

:アメリカがイランの船舶を、撃沈させる計画を持っている、という情報がイランから伝わってきている。それはイランの経済活動を、マヒさせるための、具体的な方法であろう。

しかし、それがイランのタンカーも含むとすれば,環境汚染の最たるものであり,世界中から非難を受けることになろう。アメリカは以前イラン船が小麦を積載して、航行する途上で、沈没させているということだ。

:アメリカはイランのチャバハール港の、改修をもとめ進めているが、これは昨今のアメリカのイラン対応では、解せないことだ。チャバハール港はペルシャ湾を出た、すぐにあるイランの港だが、そこはイランだけではなく、アフガニスタンも利用が可能だ。

アメリカはチャバハールを改修させ、そこからアフガニスタンにつながる、鉄道を敷設し、アフガニスタンの復興に備えるようだ。アフガニスタンには当面石油が必要であり、チャバハール港を整備し、鉄道が引かれれば、極めて便利になるものと思われる。

近い将来、アメリカがアフガニスタンで勝利することは、考えられないので、これは将来に向けた、ステップであろうか。そのことは、アフガニスタン駐留のアメリカ軍司令官が、最近、『アフガニスタンでのアメリカ軍の勝利は無い』と明言している。

;オランダ政府の情報部は、ISなどがトルコを、今後の基地にする準備を、進めていると報告している。そのことは、トルコ政府が黙認しなければ、出来ないことであり、今回のオランダ政府情報部の発表は、そのことを含んでのものであろう。

:カタール首長は自国経済は強いと語っている。しかし、それはアラブ湾岸諸国との軋轢が、緩和されていくことが,前提であろう。サウジアラビアがカシオギ問題を起こし、周辺諸国や国際社会での評判を、落としたことから、カタールとの関係改善を,望んでいることは確かだ。

 ただ,それには一定の時間が、かかることは事実であろう。もちろん、カタールは小国であり、金があることから、復興は早いものと思われる。

 ただ、今までのサウジアラビアなどによる、制裁の中で外国人出稼ぎ者の、置かれた状態は、厳しいものだったようだ。私の友人のエジプト人は1月から給料を受け取っていなかったと語り、いまはカイロに戻って生活している。