先週の土曜日にピッツバーグのシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)が、白人主義者によって襲撃され、3人のユダヤ教徒が死亡している。その事件そのものが脅威だったのだが、その事件に続いて、カリフォルニアでも同じような事件が、起こっている。
今度はカリフォルニアで起こり、ユダヤ教会の壁に『ユダヤ人にF**k』と書かれてあった、ということだ。それが単に、ピッツバーグの真似をしたものであれば、そう危険視することはないだろうが、もし、これがアメリカでのユダヤ人に対する、憎しみの表れであるとすれば、問題を軽視することはできないであろう。
アメリカ国内だけではなくカナダでも同様のユダヤ人敵視の行動委があったと報じられている。この場合も大事には至っていないようだが、こうした事件は連鎖反応を生み出す危険性があろう。
もう2~3年前だったろうか、ニーヨークで9体1というデモが、起ったことがある。これは金持ちに対する抗議デモで、金持ちが富の90パーセントを独占しており、貧乏人は残りの―セントで生活することを、強いられているというものだった。
ユダヤ人非難という形にはなっていないが、明らかにこのデモは、ユダヤ人の富の独占に対するものであった。
プア―・ホワイトという言葉が、はやり出したころであり、明らかに貧乏になった白人たちの、ユダヤ人に対する、抵抗の行動であったと思う。それが今頃になって、直接的な行動に変わってきている、ということだ。
今では攻撃と非難の対象は、明らかにユダヤ人ということになり、犯行者はそれを臆面もなく、口にするようになり、しかも、銃器をもってユダヤ人を、殺害するに至っているのだ。
世界中がヘイト・クライムの時代を迎え、マイノリテイは何処の国でも、弾圧され差別されている。ユダヤ人もその例外ではなかった、ということであろう。アメリカはユダヤ人が、経済と政治を牛耳っている、と言われて久しいが、そのことは大衆の心も、牛耳り支配しているわけでは、無かったということであろう。
間もなく日本でも、韓国人や中国人に対する、ヘイト・クライムが始まりそうだ。そうならないようにするには、日本人が冷静にものを考え、行動することが、肝心であろう。