『クルドPKKの麻薬販売EUの80パーセント』

2018年11月 9日

 

 トルコのソユル内務大臣が、アダナでの地域協力会議の席で、クルドのヨーロッパにおける、麻薬販売について明かした。その彼の話によれば、PKKを中心にクルド人が、ヨーロッパ諸国で麻薬を販売しており、その割合は全体の80パーセント、15億ドルにも上るということだ。

 その麻薬ビジネスで手に入れた利益で、PKKなどはテロ活動に必要な、武器を購入しているのだ。もちろん、そうして手に入れた武器は、トルコ人にも向けられているのだから、トルコ政府が躍起になって、取り締まろうとしていることは、分かろう。

 クルド人は北イラクのクルド人居住区にある、麻薬精製所でアヘンの精製を、行っているということだ。クルド人たちは彼らのヨーロッパのネットワークを利用し、麻薬の輸送から生産、送付、分配、そして個別の販売にかかわている、ということだ。

 こうした大掛かりなクルドによる、麻薬のビジネスが成立している裏には、アメリカ軍の協力があってのことだ。北シリアでの麻薬にかかわる活動は、アメリカ軍が全面的に、支援しているのだ。

 アフガニスタンでのアヘンの栽培面積は、2002年の段階では、17000へクタールであったものが、アメリカ軍がアフガニスタンに進出すると、アヘンの栽培地域は拡大していき、2017年ではアヘン耕作地の面積は、328000ヘクタールに達しているということだ。

 その結果、アヘンの製造は2016年には,4800トンだったものが、2017年には9000トンに増加している。何処の国も戦争の資金獲得のために、麻薬に手を出してきたのは、世界の戦争の裏の歴史だが、アメリカのアフガニスタンでの麻薬製造支援は、桁外れのものということであろう。

 そして、クルド、なかでもPKKの存在は、ヨーロッパでの麻薬販売と、麻薬の蔓延を進める手先として、有効なのであろう。北シリアなどでのアメリカ軍の活動で、YPGPYD,PKKとの協力関係を、変えようとしない秘密は、ここにあるのかもしれない。

これまで、トルコは何度もアメリカに対して、YPGPKKと連結しているテロ組織なので、手を切るように要請してきたが、アメリカ側はYPGを、IS(ISIL)掃討作戦の有効な、協力者であるとして、トルコの要請を拒んできている。