『カシオギ事件最初の大舞台』

2018年10月23日

 

  1023日はトルコのエルドアン大統領が、自国で起こった大スキャンダル殺人事件、カシオギ虐殺に関する全容を、明らかにすると宣言している日だ。

 従って日本時間では今夜、その一部が明らかになり、明日のインターネット版トルコ紙は、その特集記事でいっぱいになろう。

 エルドアン大統領がどこまで真相を、明らかにするのか見ものだ。もちろん、彼はサウジアラビアとの裏取引があり、一部は開示されないかもしれないが、大筋は明らかになろう。

 サウジアラビアからは、サルマン国王とムハンマド・ビン・サルマン皇太子が、そろってカシオギ氏の子息に、哀悼の意を伝えた、と報じられている。どの面下げてそんなことができたのか、と言いたいところだが、そもそもそんなことで罪の意識を感じるようなら、初めから殺人など犯すまい。

 サウジアラビアの王家は、アメリカなどとの関係を心配しての、哀悼の意志の伝達であったと思う。そして、サウジアラビアではカシオギ氏を英雄のような扱いで、報道するようになっている、ということのようだ。

 既に、欧米は厳しい対応を、サウジアラビアに対して、取り始めている。ドイツはEU諸国に呼びかけて、サウジアラビアには武器を売るな、と言い出しているし、アメリカもトルコの発表内容によっては、厳しい対応を取る、と言い出している。

 少なくとも今の段階では、サウジアラビアの発表には不満だ、とトランプ大統領は述べている。イギリス、ドイツ、フランスは、今回のカシオギ殺害事件について、真相を明らかにしろ、とサウジアラビアに強く迫っている。

 サウジアラビアが事件当時に企画していた、砂漠の中のダボス会議なる経済会議は、多くの要人のボイコットに会い、散々な結果だったし、事件後、サウジアラビアの株価は、暴落してもいる。

 しかし、明日以降の追求は、こんな程度ではあるまい。サウジアラビアに対するもっと厳しい対応が、欧米どころか世界から突き付けられよう。その主役はトルコのエルドアン大統領ということだ。既に、彼については世界で最も影響力のある、ムスリムという評価が、流れている。