このところ、イエメンのホウシ派によるアラブ首長国連邦や、サウジアラビアに対する攻撃が、激化しているようだ。アラブ首長国連邦ではドバイの国際空港に対する、ドローン攻撃が行われた。
その被害の程度は報告されておらず、詳細は分からない。いずれにしろ、国際空港にドローン攻撃が出来るということは、イエメン側の攻撃能力が向上している、ということであろう。イエメンのホウシ派が使用したドローンは、サマドという種類のようだ。
現在、イエメンの主要港であるホデイダは、サウジアラビアとアラブ首長国連邦によって、海路も陸路も封鎖されているが、そのことに対する反撃なのかもしれない。イエメンではサウジアラビアとアラブ首長国連邦による空爆で、多数の市民が犠牲になっており、病院や学校も破壊されており、コレラが蔓延してもいる。
イエメンのホウシ側による攻撃は、ドバイばかりではなく、サウジアラビアに対しても展開されている。ジザーンやアブハなどがそのターゲットだ。アルドウドのタッ・リシャスには、短距離ミサイルのジルザールー1が、撃ち込まれている。
その前には、サウジアラビアの首都のリヤド市や、ジェッダ市に対する攻撃も行われており、サウジアラビアの主要な都市はほぼ、イエメン側の攻撃範囲になったようだ。一説にはイエメン側には飛距離1500キロの、ミサイルがあるということだ。
現在、サウジアラビア側は、アラブ首長国連邦と合わせ、スーダン、モロッコなどを友軍として、抱き込んでいる。サウジアラビア側のこうした動きは、結果的にイエメンを海陸封鎖に追い込み、食糧不足、医薬品不足、国際支援不能な状態を、生み出しているのだ。
当然のことながら、イギリスやアメリカがサウジアラビアに、大量の武器を売りつけていることから、イエメンで起こっている非人道的な攻撃の責任の一端は、イギリスアメリカにあると非難されて、しかるべきであろう。
ところで、今回のイエメンのホウシ派側の、アラブ首長国連邦やサウジアラビアに対する攻撃は、イランが提供した、ミサイルやドローンによるものではないか、と考えられる。そうであるとすれば、これはイラン側がアホワーズで起こったテロに対する報復として進めた、可能性が高いのではないか。