中東短信

2018年9月20日

『エルドアン大統領がジハーデストを副大統領に任命』

:トルコのエルドアン大統領は、彼の補佐役の副大統領として、ジハーデストとして知られる、フアト・オクタイ氏を指名した。彼はこれまで政府の影の役割を、こなしてきていた人物であり、イラクやシリアのジハーデストに対して、外国人戦闘員の供給、つまりトルコ通過を支援し、武器を供与し、資金を送り、消費物資の供給も、行っていた。

 彼にはこれまで、国会議員の経験はなく、初めての公式のステータスが、与えられたということだ。それはまさに、トルコの新体制がエルドアンの大統領特権によって、動かされるということの、証明であろう。

 

:イラク次期大統領がほぼ決定      

 イラクの次期大統領の人選が、ほぼ決まったようだ。いまの段階で立候補を表明しているのは、バチカン大使のオマル・バルザーニ氏だ。彼はイラク・クルドのマスウード・バルザーニ議長の子息であろうか。

 彼は立候補にあたり、イラクを憲法に則って運営していく、と語り、イラクの統一を守り、民主主義体制を守り、多数派の存在を認め、地域の自主性を擁護する、と語っている。

 この新大統領候補の出現は、イラクのクルド社会の中で、タラバーニ氏側が敗北し、バルザーニ氏側が勝利した、ということであろうか。

 

:ヘズブラのナスラッラー議長アメリカ非難

 レバノンのヘズブラのナスラッラー議長は、アメリカを非難する発言を行っている。彼はアメリカが何としても、シリアに留まりたいために、IS(ISIL)の保護と、強化を続けていると語った。

 彼に言わせると、アメリカはシリアに軍を留めておきたい、と考えており、アメリカは決してパレスチナの友人ではない、とも語った。

 加えてヘズブラは今後もシリアに留まり、アサド体制を支援すると語り、何時まで駐留するのかについては、言及していない。

 

:アメリカはイランと交渉再開する

 アメリカのイラン担当者である、ブライアン・フーク氏は、イランと合意のサインができるまで交渉したいと語っている。このことは、イランに対するこれまでの、アメリカの強硬対応が失敗し、柔軟対応に切り替えた、ということであろうか。