『トリポリの刑務所から400人以上脱走』

2018年9月 4日

 

 リビアの首都トリポリの刑務所から、400人以上の受刑者が脱走した。これはライバル同士のミリシア・グループが、武力衝突しているなかで、起こったことだ。そのため、刑務所から脱走する、受刑者を捕まえる者は、いなかったということだ。

 その刑務所はアイン・ザラで、トルポリ市のすぐそばにある。受刑者たちは脱走前に、刑務所内で暴動を起こしており、とても静止できるような、状態にはなかった、と刑務所の警備警官は言っている。

 このミリシア同士の衝突で、47人が死亡したが、そのなかには一般市民も、含まれている模様だ。

 そもそものミリシア同士の武力衝突は、一方はセラジ首相を首班とする、リビア政府支持派であり、他方はリビア政府に敵対する、組織のようだ。

 この暴力衝突に対して、アメリカ、イギリス、フランス、イタリアが即刻停戦するよう呼びかけている。このような状態が続けば、国連や西側諸国が支持する、トリポリのセラジ政権は、弱体化することに繋がるからだ。

 セラジ政権はこれといった、武力組織(軍隊)を持っておらず、セラジ政権を支持してくれる、ミリシアの武力に頼るしかない。それは、セラジ政権が常に、このミリシア組織の要求に、応えることになるのだ。従って、それは国家予算の分捕りに繋がり、他のミリシア・グループは、嫉妬することになるのだ。