『イエメンがサウジアラビアの船舶攻撃』

2018年9月 2日

イエメンがサウジアラビアの船舶を、紅海で攻撃したことが伝えられている。述べるまでも無く、サウジアラビアの石油はペルシャ湾経由か、紅海経由で消費国に送られているのだ。

 もちろん、日本への石油もこれらのルートを通じて、運ばれているということであり、今回のニュースは放置できまい。それで知る限りの情報を、提供することにした。

 サウジアラビアの石油輸送ルートの、一つである紅海で、サウジアラビアの船舶が攻撃を受けるということは、それがタンカーである無しに関わらず、重大な出来事ということになろう。今回の攻撃はサウジアラビアのジザーン沖で起こったということだ。

 今回の出来事をめぐり、イエメンのアズーズ・ラーシド大佐が語ったところによれば、以前サウジアラビアによって、イエメンの漁師がホデイダ沖で攻撃を受け、5人が殺されるということが起こっていた。それに対する報復だということだ。

 この7月25日に起こった、サウジアラビアにおる攻撃は、相当なものであったようで、死者は5人だが、他に14人が負傷し、それ以外に行方不明になっている者が、相当数いるようだ。

 モカ沖でも8月12日にフランス製の艦艇が、攻撃を受けている。7月29日に起こったアラブ首長連邦の艦艇に対する攻撃では、3人が死亡し23人が負傷したが、これはこの艦艇に大量の武器と、ミサイルが積まれていて、それがイエメン側による攻撃で、爆発を起こしたため、と見られている。

 ホウシ側の代表である、ムハンマド・ホウシ氏は『国連代表が経済改善について、何もしてくれていない。』と非難している。また、サウジアラビアがイエメンのリヤルの価値を、下げるような工作をしている、と言う非難も出ている。

 イエメンでは戦闘により、劣悪化した医療事情が、コレラの蔓延を許し、既に2200人が死亡している、と伝えられている。その犠牲となっているのは、体力の弱い女性や子供、そして老人たちが多い、とも伝えられている。

 今回のイエメンによる、サウジアラビア船舶に対する攻撃について、イスラエルは攻撃に使用された武器は不明であり、どの船が攻撃されたのか、も確認できていないと報じている。それにも関わらず、イスラエルがこの出来事を報じたということは、しかるべき関心を、払っているからであろう。イスラエルにとって紅海は、まさにチョーク・ポイントになっているからだ。