『サウジアラビアが運河建設でカタールを島に改造』

2018年9月 1日

 

 サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子の肝いりで、サウジアラビア政府はカタールとの国境に運河を建設し、カタールをアラビア半島から切り離し、島国にする計画を立てた。

 既に国際的な5社が入札しており、9月中に工事受託企業が、決定される見通しだ。この運河はカタールの国境から、0.6マイル離れた場所に建設され、長さ60キロ、幅200メートル、深さ20メートルというものであり、建設費用は7億4500万ドル、と見積もられている。

 この運河計画は、以前カタールも検討したことがあるが、莫大な費用がかかることから、断念された経緯がある。今回、それをサウジアラビアが実行するということは、カタールに対する圧力と、お金持ち競争の宣伝に、目的があるのではないか。

 サウジアラビアはカタールに対して、アラブ首長国連邦やエジプトを巻き込み、締め付けを昨年5月から行っているが、それはカタールがテロ組織や国家を、支援していることを口実にしている。

 イエメンのハーデイ元大統領、リビア、マルデブ、ジブチ、セネガル、コンゴなどだ。しかし、カタール側はこのサウジアラビア側の主張に対して、何の正当な根拠も無い、と反論している。

サウジアラビアがカタールとの関係正常化に付けている条件には、テロ組織や国家に対する支援を中止することに加え、イランとの関係のグレードを下げること、ムスリム同胞団への支援中止、ヘズブラへの支援中止などが上げられている。

 サウジアラビアはこの運河計画で、現地で観光開発をしたいと考えており、核燃料の廃棄場所とも考え、軍事基地の構築も考えているようだ。しかし、なにやら今回の運河計画は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子のパフォーマンスのような、気がするのだが。