『サウジにフェミニストラジオ局』

2018年8月20日

 

 何処にあるか分からない、小さな部屋からインターネットを使った、サウジアラビア女性の権利を守る、放送が始まった。今後、この放送局は大きな流れを生み出して行く、可能性があるのではないか。

 誰にでも出来るインターネット上の放送局は、不特定多数の人達に対して、自由に意見を伝えることが出来るからだ。この放送局の第一の課題は、家庭内暴力ということのようだ。

 サウジアラビアを始めとし、イスラム諸国では名誉の殺人が、未だにまかり通っているのだ。家族の女性が性的に問題があるとされると、確認もせずに、家の名誉のためにと言って、父親や兄弟などによって、殺されるということが起こっているのだ。

 例えばサラは名誉の殺人として、犠牲になっている。彼女を殺害したのは、彼女の兄弟だったのだ。彼女はイエメン人男性との結婚を希望していたのだが、それは家族に受け入れられなかったためだ。

 兄弟の放った22発の銃弾を受け、彼女は殺された。家族に追い込まれ自殺したケースもある。ハナン・シャフリはそんな犠牲者の一人だ。叔父や兄弟によって、彼女は暴力を受けていたということだ。

 サウジアラビアでは女性の権利を守る、17の組織の活動が禁じられている。今年の5月から多くの関係者が、逮捕されてもいる。

 今回始まったインターネット上のラジオ放送局の動きが、こうした情報閉鎖社会を改変していく、希望がありそうだ。問題はその放送局が流す情報を、世界中の人権団体などが、一般に伝えることではないのか。