エルドアン大統領体制が第二期目に入り、トルコの政府高官たちはいま、いかにして外国に噛付くかが、その仕事の成果のように、考えているのかもしれない。外国の報道や個人に対する、痛烈な非難をすることにより、エルドアン大統領の忠実な、追従者であることが、証明されるのかもしれない。
先日は某国駐在のトルコ大使が、現地紙に噛付いているが、それはトルコ国内では大成果として、評価されたのかもしれない。それはその国だけではなく、世界的にみられる傾向のようだ。
今回はトルコの大統領報道官である、イブラヒム・カルン氏がアメリカのニューズ・ウイーク誌に、噛付いたことが、話題に上っている。これはトルコの政府支持新聞である、サバ―紙に載ったのだから、イブラヒム・カルン氏のニューズ、ウイーク誌への非難は、立派な行動とみなされているのであろう。
同誌には『エルドアン大統領はクルドを潰すことを望んでおり、その後には新オスマン帝国を創るつもりだ。』と書かれている。この記事はジョナサン・オチェッテル氏が、書いたものだ。
彼は元アメリカ政府の、コミュニケーション・デレクターであることを考えると、それなりに重きを置かれている人物なのだから、アメリカ国内と外国での、反響は大きかろう。
ピッゼル大学のアルバート教授は『PKK やギュレン・グループは、事実を伝えている。トルコ政府の抱えている誇大妄想を、冷静に分析しているのだ。』といった発言をしている。
加えて、彼アルバート教授は、『6月24日の大統領選挙は終わった。ニューズ・ウイーク誌は次のクーデターを、予想しているのであろうか。』とも語っている。
この一連のニューズ・ウイーク誌の記事は、トルコを激怒させたということであろう。確かに、トルコ政府としてみれば、2前に起こったクーデターが、再発することは、予測したくなかろう。
ただ言えることは、経済、金融面でのアメリカによるトルコ攻撃が、尋常なレベルでは無くなっているということだ。アメリカがこの先、トルコの軍部をけしかけて、本格的なクーデターを、起こさせる可能性は否定できまい。