『トルコ新内閣と経済悪化の関係性』

2018年7月12日

 

 エルドアン大統領が再選され、新内閣が発表された。そのなかで、最も注目を集めたのは、エルドアン大統領の義理の息子ベラト氏が、経済相に就任したことであった。彼にはそのような経験はないはずだ、というのが大方の見方であり、そのためにこの人事には、内外から批判が出ている。

 案の定というか、義理の息子ベラト氏が経済相に就任し後、トルコ・リラは下げている。そして、ついには1ドルに対して、5リラまで下げるのではないか、と言われるようになってきている。ちなみに今日のドルに対する、相場は4.91リラだ。

 トルコの株も下がり続けており、赤字も増大している。54億ドルだった赤字が、ここに来て59億ドルに、増加しているのだ、ストックインデックスも1.7パーセント下がっている。

 エルドアン大統領は金利を下げたことが、インフレを抑えると言うが、その効果が出るか疑問であろう。これまで金利は政府の中央銀行介入で、何度と無く上げ下げされてきている。外部ではそれは、逆効果だと評されている。

 ブルムバーグ社は『いまのトルコの状態は通貨危機なのか?』と手厳しい評価を、口にしている。それほど不安定な状態、ということであろうか。いずれにしろ、トルコの経済はいま、一手にエルドアン大統領に、握られているということだ。