パリの郊外にあるビルピントの地方議会ビルで、反イラン体制の集会が行われた。この集会はイラン国民抵抗議会(NCRI)、という組織によって、開催されたものであり、ハメネイ体制に反対する組織だ。マリヤム・ラジャビ氏がこの組織のリーダーであり、彼はイランの現体制を打倒し、自由なイランにすると語り、自由なイランの設立を目指す、と語った。
また、マリヤム・ラジャビ氏は『イランでは毎日のように国民が殺されており、われわれは抵抗をする。』とも語った。『そのためには正直と犠牲が必要だ。』とも語っている。マリヤム・ラジャビ氏はビルピント議会で、6月30日に演説したが、そのなかで宗教宗派の違い、人種の違いで、差別すべきではない、とも語っている。
自由な発言、報道の自由、処刑の廃止についても言及している。その席には、元ニューヨーク市長のルデイ・ギリアーニ氏も参加し、ニュートン・ギングリッチ氏や元在仏アメリカ大使の、ビルリ・チャードソン氏も参加している。また、カナダの首相であった、ステファン・ハーパー氏も参加している。
ルデイ・ギリアーニ氏はイランと現在通商関係にある企業は、ボイコットされるべきだと語った。彼ら外国要人の参加は、イランが核兵器を開発する危険性があることと、テロ組織を支援していることによろう。
ルデイ・ギリアーニ氏はヨーロッパ諸国が、イランの核問題で、支持していることについても、非難している。フランスの元外相であるベルナード・クシュネル氏は『アメリカの対イラン政策に、ヨーロッパの全てが賛成するわけでは無いが、自由へのイラン国民の戦いを支援する。』と語った。
こうしたイランの反体制組織のなかで、最も大きい組織はムジャーヒデーンだが、ムジャーヒデーンはイラン・イラク戦争時に、イラクのサダム体制を支持したことで、イラン国民の間には、反発があることも事実だ。
イラン国民抵抗議会(NCRI)のスポークスマンである、シャイン・ゴバデイ氏は今回の集会には、フランス、ベルギー、イギリスから参加していると語り、ヨーロッパで開催された集会のなかでは、最も大規模なものであったと語っている。
こうしてニュースを見ていると、外国要人の参加者や、イラン国民抵抗議会の主張などから、相当アメリカ政府というか、トランプ大統領の息のかかったものであることが、想像される。
もし、こうした組織が将来のイランの権力を握るのであれば、現体制と変わらぬ汚職、暴力、独裁色が強いものになるのではないか。いずれにしろ、アメリカは本気でイランを追い込み始めたのか、と感じさせるニュースだ。