『イスラム教・キリスト教の戦争勃』

2018年6月11日

 エルドアン大統領はオーストリアのモスクが閉鎖され、イマームが追放されたというニュースに怒りまくっている。エルドアン大統領はこの状況を、イスラム教とキリスト教の戦争であり、十字軍戦争の再燃だと叫びまくっている。

 オーストリアのモスクが閉鎖された、細かい事情は知らないが、あるべきことではあるまい。そして、イマームが追放されたことも、尋常ではあるまい。ただし、イギリスでもイマーム追放があったのだから、相当このイマームは過激な人物だったのではないか、と思われる。

 オーストリア政府の説明によれば、このモスクやイマームは外国の資金(トルコ政府の資金)で運営されていたことに、問題があるようだ。そして『政治的イスラム』『イスラムの過激化』が問題だったということのようだ。

 ヨーロッパ諸国とすれば不愉快ではあるが、難民や不法入国で、定着するムスリムへの怒りを感じるが、ここまでは至らならなかった。それが大きく変化していることは、ヨーロッパ社会の雰囲気が、変わってきているからであろう。

 ヨーロッパは膨大な数のムスリムの入国、彼らがその国の援助を受けている。それは本国人の生活を圧迫している。ムスリムは彼らの服装で街を闊歩し、傲慢にふるまっている、ということであろう。

 ヨーロッパでは日に日に右傾化が進み、民族主義、ナショナリズムが拡大している。そのもっとも顕著な兆候は、ナチズムの復活であろう。これまでナチズムは社会的に許されなかったのだが、いまでは公然と活動が展開されるようになった。

 それは特に若者の間で顕著なようだ。イタリアの出版社はマインカンプを、無料で配布する会社が現れ、若者たちはナチの制服を着、ハーゲンクロイツを入れ墨にして、気勢を上げているのだ。

 今回のオーストリアの動きは、エルドアン大統領がことさらに、大げさにしていることもあろう。それは外敵を作ることが、彼を大統領選挙で有利にするからだ。トルコ国内では多分にその効果が、もうじきあろうと思われる。

 トルコの大統領選挙はギリギリまで雰囲気を盛り上げるようだ。