『トルコの惨状』

2018年5月18日

 

 トルコはいまアメリカの猛攻を受けている。軍事的な攻撃ではないために、一般的には

あまり関心を持たれないだろうが、実は今のアメリカの攻撃によって、トルコは壊滅的な打撃を受け、国家として成り立たなくなる、危険性があるのだ。

 その攻撃とは通貨戦争だ。アメリカはいまトルコを始め、幾つかの国の経済を破壊するために、通貨戦争を仕掛けているのだ。トルコを始めとして、イランやロシア、そして中国もその対象であろう。

 トルコの通貨は以前は、1ドルに対して297トルコ・リラ前後で、推移していた。それが最近になり、1ドルが4トルコ・リラとなり、遂には4・5トルコ・リラに限り無く近づいている。そして間も無く、1ドルが5トルコ・リラの時期が、来るだろうと思われている。

 その結果、いまの段階で既に始まっているのだが、インフレが進み庶民も生活は、成り立たなくなるのだ。そうした社会状況下で、624日には大統領選挙が予定されているが、あるいは取り止めになるかも知れない。

 エルドアン大統領も事態を危険だと判断し、何とかトルコ・リラの価値維持をしたいと思っているが、経済の素人の彼の打つ手は、次々と逆効果を生み出している。そして、彼に対する大統領選挙での予想得票率は、45パーセントを切ったという世論調査結果が、出ている。

 アメリカのトランプ大統領は武器を使わずに、経済的な締め付けで気に食わない国家を、陥れようということであろう。