イラクとシリアで敗北を来たしたIS(ISIL)は、いまシリア政府との交渉で、残存部隊が他の場所に、逃れようとしている。その行き先はリビアであり、アフガニスタンのようだ。最近入った情報では、IS(ISIL)がリビアで拡大傾向に、あるということだ。
そのリビアでの拡大傾向で目立つのは、IS(ISIL)のメンバーが、イラクやシリアから移動しているのだが、彼らはアラブ人ではない他の外国人、つまり、ヨーロッパ人が主体ということのようだ。
この新参入者というか、新に移動してきたIS(ISIL)のメンバーは、150人から800人と見られ、もっぱらIS(ISIL)メンバーの移動の安全確保、隠れ家の構築などを行っているということであり、彼らが関与したとされる作戦は、最近、リビアの西部トリポリの選挙管理事務所を襲撃した事件だ。
なにやらこれは、アメリカ軍が現地人で構成される庸兵を使い、アメリカ軍将兵がアドバイザー役に回っている構造と、似通っているような気がするのだが。
IS(ISIL)の新参メンバーは少数で、国境を越えて入っており、彼らは140人程度だと見られている。これに加え、アフリカ中央部の国々からの、侵入者たちは130人、現在ではトリポリに多数が、潜伏しているようだ。
なかには7000人のIS(ISIL)メンバーが、リビアで展開している、という者もいるが、専門家たちはそれだけの多数の移動は、目立つし困難だと否定的意見を述べている。
このIS(ISIL)のリビアでの増加は、何を意味しているのであろうか。誰かがシリアは第2のサラエボになる危険性がある、と評しているが、リビアもまた第三のサラエボにしようというのであろうか。
あるいは、リビアの石油などを狙う欧米が、本格的な軍事介入を進める口実を、作ろうとしているのであろうか、真相は分からない。