『イランがIS女性16人投獄』

2018年5月 8日

 

 イランにも大分IS(ISIL)の浸透が、目立つようになってきているのであろう。今回イラン政府が発表したのは、16人のIS(ISIL)メンバーの女性を、投獄するということだ。これだけの数を集めて、一気に投獄するというのだから、大分乱暴な気もするが、致し方ない理由があるのであろう。

 彼女らはシリアに行きIS(ISI)に、参加することを計画していた。そして、そのためのトレーニングも積んでいたということだ。その上で作戦の一部に、関与していたとも伝えられている。シリア行きはトレーニングの成果を見る、実戦配備だったのであろうか。

 2017年にも相当数のIS(ISIL)メンバーが、作戦実行の段階で、イラン国内で逮捕されている。イランの情報部の活動には、目覚ましものがあるようで,作戦立案の段階で暴いたり、作戦遂行時に対応したりして、テロを未然に防いでいるケースが多いようだ。 

 イスラム教条主義のイランで、同じようなイスラム原理主義のIS(ISIL)がテロをしようというのだから、いかにイスラム世界が、複雑かが分かろう。もちろん、IS(ISIL)の生みの親はアメリカなのであろうが、根本にある宗教的情熱は、サウジアラビアのスンニー派ワハビーの思想を、受け継いでいるのだ。

 そう考えると、イラン国内で増えているIS(ISIL)のテロ活動は、イランとサウジアラビアとの前哨戦かもしれない。