『トルコはF35戦闘機買えず米に怒り爆発』

2018年5月 7日

 

 トルコはアメリカのF35戦闘機が輸入できず、相当怒りが拡大しているようだ。外務大臣がこのことについて、トルコとアメリカの関係を見直す、と言い出している。アメリカにしてみれば、最新鋭の戦闘機を、簡単にトルコに売るわけには、いかないということかもしれないが、根底にはトルコのエルドアン政権に対する、不信が膨らんでいるのであろう。

 こうした最新鋭の兵器をトルコに売ることにより、いま関係が促進しているロシアに、F35の構造がばれてしまう危険性が、あるからであろう。専門家にしてみれば、内部構造は別に、外部の構造を知るだけでも、大きな成果であろう。

 加えて、アメリカはトルコに対し『ロシアのS400ミサイルを買うな』と圧力をかけている。しかし、このS400を熱望したエルドアン大統領は、既に代金を支払っており、ロシア側はトルコを取り込むチャンスと考え、引き渡し時期を、1年も早めているのだ。 

 そうなると、NATOの兵器体系に支障をきたすというのが、アメリカやヨーロッパ諸国の反対理由なのだが、そのようなものであろうか、私は武器の専門家ではないので、わからない。

 トルコに言わせれば、アメリカはトルコが敵対関係にある、クルド主体のSDFに対しては、無償で大量の武器を供与している、と非難している。述べるまでもなく、それらの武器は将来、トルコに向けられることは必定であろう

 このことに加え、アメリカはトルコで来月行われる、大統領選挙に対しても厳しい眼差しを、向けているようだ。多分に、選挙が公正に行われない懸念がある、と非難を始めることであろう。

 どうやら、エルドアン大統領は大統領選挙に勝利できても、その後の対米関係は、相当厳しいものに、なるのではないか。