『ロシア・トルコ・イラン通貨下げる-通貨戦争か』

2018年4月11日

 

 ロシアとイランそしてトルコの関係は、アメリカに対抗する意味で、極めて友好的な関係にある。その関係にも、ほころびが見え始めているが、いまのところ、決定的な段階には陥っていない。

 しかし、これらロシア・トルコ・イランはいま、あるいはアメリカによって、通貨戦争に追い込まれているのかもしれない。3国の通貨はドルに対して、軒並みに下げているのだ。その結果、3国は対応策を取らざるをえなくなっている。

 例えば、トルコの通貨リラは最近になって、遂に1米ドルに対し4リラより下げ、412リラに値下がりしている。昨年の今頃に比べたら1ドルに対し、ほぼ1リラ程度(25%)下がっているのではないか。

 イランのリヤルもしかりで、昨年9月の段階では、1ドル36000リヤルであったものが、今年の4月に入り、54700リヤルに下がり、間もなく60,000リヤルに下げている。これでは貿易などに大きな影響が、出るのは必至であろう。

 ロシアの通貨ルーブルも下げており、ロシアも対応策を急いでいる。そうしなければ、輸入物価が急上昇し、国内ではインフレになってしまおう。少しでもハンドルの切り方を間違えれば、ハイパー・インフレになり経済は、崩壊の憂き目にあおう。

 何がこの3か国に通貨安を、起こしているのであろうか。どう考えても、アメリカによる陰謀としか思えないが、その証拠は無い。それなりに理由を上げれば無いことはないが、現在の時代は、通貨や株価は、業者がどうにでも操作出来るのだ。

 アメリカは通貨や株価の操作で、国が持っているようなものであり、通貨戦争はミサイル以上に得意分野であり、敵に与えるダメージも、大きいだろう。以前にも書いたかもしれないが、アメリカはもう熱戦は出来なくなっているのだから、通貨戦争を始めたとしても、何の不思議もあるまい。

 これに3国は対抗できるのだろうか。その成功の確率は低いのではないか。結果、アメリカは戦わずにして勝利するということかもしれない。それが日本に適用された場合、日本には対応策があるのだろうか、と不安になるが。