イスラム諸国で構成されるイスラム開発銀行と、中国を主体とするAIIBが、連携関係になる方向にある。
AIIBは84か国がメンバーになっており、1000億ドルの資金を有している、国際的にも巨大な銀行だ。他方のIDBは、サウジアラビアなど多数の産油諸国を、メンバーに抱えている優良銀行だ。
これから、この二つの銀行が連携して、発展途上国のインフラ開発に、乗り出す方針のようだ。IDBのメンバー国になっている、アフリカ諸国の多くの地域では、いまだに電力が共有されていないのが実情だ。
IDBとAIIBでは加盟国が相当ダブっており、連携統一の方向に向かうのは自然な流れだ、とIDBのハッジャル代表は述べている。IDBのメンバー国は57か国だが、そのうちの6500万人は、いまだに電力の供給がなされていないのだ。従って、AIIBとIDBが協力して、現状の改善に向かおうとしている。
電力事業では日本企業が、多くの国々で活躍していることもあり、今後、この新たな連携によって生まれるビジネスに、日本企業も大きく関係していくものと思われる。日本企業もこれまで、JBICの資金を使い、多くの国々で電力開発事業を、行ってきているが、これからは新たに生まれた、AIIBとIDBの支援もあり,事業はより活性化していくものと思われる。