『アメリカの偽装作戦とシリア攻撃』

2018年3月15日

 

 アメリカ政府は何としても、アサド体制を打倒したいのであろうか。ロシアから伝わってくる情報に触れていると、アメリカのやり口があまりにも、非人道的であり、卑劣な感じがするのだが。

 アメリカはシリアが化学兵器を所持しており、その化学兵器で敵を攻撃する方針だと主張している。そのためアメリカ軍は近くシリアの首都ダマスカスを、攻撃する権利がある、と言い出している。

 しかし、シリアのダマスカスには、ロシアの軍人や外交官が、多数駐在しており、アメリカが攻撃することになれば、彼らも犠牲になる危険性があるのだ。このため、ロシア政府はアメリカがダマスカスを攻撃するのであれば、応分の反撃をする、と言い出している。

 そもそも、シリアの化学兵器の存在については、シリア軍の調査によれば、西側の国とサウジアラビアが結託して、出来ているというのだ。この化学兵器はゴウタに近い、シェイフーニで発見されたものだ。

 そして、その化学兵器と同時に、サウジが印刷した本と資料が、一緒に見つかってもいる。この化学兵器工場には、サウジアラビアや西側の専門家が、関わっていたということだ。

 これまで、シリアで化学兵器を使用したのは、主にヌスラ系の組織などだが、そのことは、アメリカには全く取り上げる意思が無いようだ。化学兵器の専門の国際機関は、シリアで使用された化学兵器は、外国の組織によるものであった、と報告している。

 アメリカが嘘の主張で、シリアを『化学兵器を使用する、悪魔の帝国』と位位置づけ、アサド大統領を悪魔の帝王とし、ダマスカスに攻撃することになれば、多くの市民が犠牲になり、ロシアの軍事人や外交官も、巻き添えを食らうということだ。

 このアメリカの嘘の主張を支持しているのは、イギリスだけであろう。イギリスは少し前に、ダブル・スパイのロシア人が暗殺されたことで、ロシアによる犯行だと非難している。

 つまり、アメリカとイギリスは結託して、嘘の情報を本当の情報に、仕立てているということであり、その次には殺人を犯す作戦を、実行するということだ。残念ながら、今の世界にはそれを阻止する力は、どこの国も持っていない、あるのはロシアだけであろうか。