『米はISを他所に移動しているとイラン』

2018年2月25日

 

 アメリカはIS(ISIL)戦闘員を、イラクやシリアから移動しているに過ぎない、IS(ISIL)は今後も活動を続ける、とイランのザリーフ外相が語った。これはテヘラン大学での講演で語ったものだが、それは事実であろうと思われる。

 このIS(ISIL)の移動作戦は、アメリカによって行われており、中東地域から他の場所に、移されているということだ。アメリカはシリアのハサカやマヤデーン、デルズールを初めとし、各地からIS(ISIL)を他の場所に、移している模様だ。

 ザリーフ外相が語ったところによればIS(ISIL)は通信手段を持ており、リーザーが存在し、外国からの支援金も届いている、ということだ。従って、今後、再度IS(ISIL)が活動を活発化させることを、予測しておかなければならない、とザリーフ外相は警告している。

 ザリーフ外相は『我々が犯してはならない間違いは、IS(ISIL)が終わったと勘違いすることだ。IS(ISIL)は未だに中東に存在しているのだ。彼らはアメリカによって創られたものだ。IS(ISIL)はパレスチナ問題に対する、イスラエルの圧力にも、利用されている。』と語っている。

 ロシアの大統領特使も『IS(ISIL)がイラクやシリアで敗北した後、アメリカはIS(ISIL)をアフガニスタンに移動させている。』と語っている。実際にアフガニスタンの各所からは、『IS(ISIL)が何処(国籍不明のヘリコプター)かのヘリコプターで、運ばれて来ている。』という報告がなされている。

 このザリーフ外相の講演内容と同じことを、イランの最高指導者であるハメネイ師も、語っている。IS(ISIL)は未だに膨大な資金を持ち、スポンサーを持ち、アメリカの支援で武器を手にしている、ということだ。

 このザリーフ外相の講演内容が報じられた日に、リビアではIS(ISIL)が再度、活動を激化している、というニュースが伝わってきているし、モーリタニアの大統領も『リビアへの外国の介入は止めろと。』語っている。

 モーリタニアはアルジェリアやチュニジア、モロッコなどと同じ、アフリカ大陸の北端に位置する国であり、IS(ISIL)の侵入の脅威が、増大しているのであろう。そのために今回の発言を、したものと思われる。そのIS(ISIL)のアフリカ侵攻の、一大拠点がリビアなのだ。