IS(ISIL)がイラク・シリアでは、ほぼ殲滅されたとアメリカやロシアが言っているが、現実はそうでもなさそうだ。シリアではイドリブで大規模な攻撃があり、多数の死傷者が出ている。もちろん、これにはアメリカやロシアによる、空爆の被害者も含まれている。
最近になて、イラクやシリアに続き、ヨルダンが攻撃の対象として、重点が置かれ始めているようだ。ヨルダンで11月に計画されたテロ攻撃は、ヨルダンの警察などの追跡で、失敗に終わらせている。
IS(ISIL)は17人をこのテロ計画に、特化させいたさようだ。当然のことながら、彼らは機関銃や爆発物などを、手に入れる必要があったが、その資金は銀行強盗や、車両の盗難と転売で、作っていたようだ。
ヨルダンでのIS(ISIL)のテロ作戦は、軍施設や警察とその要人たち、それだけではなく宗教施設、そして宗教者などだったということだ。
今後、このテロに参加した者たちの裁判が始まり、IS(ISIL)側の計画の全容が明らかになろう。
このヨルダンの手際のいいテロ対応は、多分、イスラエルの情報機関との、連携によるものではないかと思える。ヨルダンでIS(ISIL)の台頭と影響力の拡大が進めば、ヨルダンだけではなくイスラエルにとって、危険な状況が生まれてくるからだ。
ヨルダンは1970年に起こった、パレスチナの解放運動による、対ヨルダン戦争時に、全面的なイスラエルの協力を、得たという経緯がある。
ヨルダンはエジプトのシナイ半島に隣接しており、現在シナイ半島北部で展開している、IS(ISIL)のシナイ半島からの、ヨルダンへの侵入は可能であろう。そうなればIS(ISIL)は、極めて有利な立場で、テロ活動を進められるであろう。
今回のヨルダンのIS(ISIL)の、テロ活動組織の成功の裏には、イスラエルとエジプトの情報機関が関与していた、と推測することはまんざら間違いではあるまい