今年最後の大予測をお許しください。
アメリカは本格的にトルコを、追い込み始めったのではないか、と思われる。10月の始めに、トルコ人ビジネスマンが来日した折に、私は10月23日が決定的な日に、なるだろうと伝えた。何の根拠も無い感だけだったのだが、それは現実のもとなった。
アメリカはこの10月23日に、ザッラブ裁判を11月28日に始める、と発表したのだ。それは、エルドアン大統領とトルコが、大ダメージを受ける前兆であった、ということであろう。あるいは、トルコとエルドアン大統領への、死の宣告の日であった、ということかもしれない。
その後、11月28日に始まる予定の裁判は、12月5日に変更されたが、それはザッラブが裁判で協力する法取引の文書に、サインしなかったためではないか、と考えている。そしてその後、アメリカは11月30日から裁判を始めている。
この5日ほど裁判が早められた理由は、ザッラブが全面的に証言する、という合意をアメリカ側が彼から、取り付けたからであろう。しかも、12月5日を11月30日に変更し、裁判の開始を早めたということは、アメリカが一日でも早く、エルドアン大統領を始末したい、という意向からではないか。
では具体的にはどうかというと、ザッラブに膨大な金額の賄賂を、エルドアン大統領と家族に、贈っていたことを証言させ、その後、アメリカはエルドアン大統領と家族を逮捕に、導きたいということであろう。
実はトルコ国民のなかから、ザッラブ裁判にアメリカに有利になる証拠を、ザッラブに送った人物とされる17人が、逮捕されているのだ。彼らが送った証拠の中身は、電話の盗聴記録や、その他の銀行関係などの、書類であろう。
そうは言っても現実には、アメリカがトルコに軍隊や警察送り込んで、エルドアン大統領と彼の家族を逮捕することは出来ないため、国際警察機構が世界的手配網を敷く、ということになろう。
そうなれば、エルドアン大統領はトルコから一歩も、出られなくなるということだ。勿論、彼の家族も同様に、トルコからは出られなくなろう。出れば逮捕されるのだから、当然であろう。これで、エルドアン大統領は、世界的政治家として、世界を飛び回ることは、出来なくなろう。
次いで、アメリカが考えるトルコ制裁は、イランに対する経済制裁を破ったということで、トルコに対する経済制裁を決定する、ということではないか。そうなれば、トルコに流れ込んでいる、欧米の投資資金は止まってしまおう。
トルコの経済は実質、火の車であり借金経済なだけに、外国からの投資が止まるということは、決定的なダメージとなろう。資金の流入だけでは無く、トルコ製品の輸出も不可能となろうから、トルコは完全に潰れるということだ。
そうなれば、トルコでは軍がクーデターを、起こすこともありえようし、国民は反エルドアンで、立ち上がることもあろう。人はイデオロギーのためは革命を起こさないが、パンのためには革命も起こそう、ということだ。私が予想するアメリカのトルコ制裁の期限は、今年一杯かもしれない。そうでなければ、12月5日を11月30日に早める必要は無かったろう。