アゼルバイジャンの首都バクー市で開催された、アジア協力会議で、イランのザリーフ外相は、アフガニスタンにおける、IS(ISIL)の勢力拡大を、警告している。IS(ISIL)はアフガニスタンばかりではなく、中央アジア諸国をターゲットとして、ザリーフ外相は攻撃が展開される、と語っている。
ザリーフ外相は会議場の席上で、『IS(ISIL)はアフガニスタンで、勢力を拡大しており、それはアフガニスタンに留まらず、中央アジア諸国全体に対する脅威だ。』と語った。
この会議には40カ国から、250人が参加しているが、IS(ISIL)の脅威については、皆同じ認識を持っていよう。IS(ISIL)はナンガハールを拠点に、戦闘を展開している模様だ。
アフガニスタンのカルザイ元大統領は、『アメリカの軍事プレゼンスは、全く役立たないどころか、IS(ISIL)を支援している。』と非難している。まさにその通りであろう。次第にアメリカの化けの皮が、はがされて来ている、ということであろう。
エジプトでもIS(ISIL)に対する、新たな動きが始まっている。先日、ロウダ・モスクが攻撃され、300人を超える死者と、200人前後の負傷者を出したが、エジプトのシーシ大統領は強硬な報復を近い、既にIS(ISIL)の隠れ家などを空爆している。
また、シナイ半島の各部族長もいまでは、自分たちが置かれている危険な状況を理解し、部族長会議を開催し、IS(ISIL)との協力を止め、エジプト軍との協力に切り替えることに合意した。これは、いままではエジプト政府が、部族援助をしなかったことなどから、部族の多くがIS(ISIL)との協力関係を、結んでいたのだが、今回のモスク攻撃で、多数の死傷者が出たことにより、完全にIS(ISIL)との信頼関係は、壊れたということであろう。
こうなると、IS(ISIL)はシナイ半島での活動が、制限されるであろうし、部族の提供する情報で、エジプト軍は正確な攻撃が出来るようになり、早晩、シナイ半島に留まれなくなるのではないか。