『アメリカがレザ・ザッラブでトルコ締め付け』

2017年11月28日

 

 アメリカで逮捕されている、レザ・ザッラブの裁判が、近く始まるが(当初の予定は11月27日だったが12月5日に延期)、この裁判ではトルコが窮地に追い込まれる、危険性がある。

 レザ・ザッラブは既に、アメリカ側と法取引をしたようであり、イランへのマネー・ロンダリングには、トルコ政府が関与していたことが、明らかになろう。当然のことながら、トルコ政府はレザ・ザッラブと裁判が始まる前に、打ち合わせをしたいのだが、彼が何処にいるか分からない状態だ。

 アメリカ側がレザ・ザッラブを、保護しているためであろう。イランにしろトルコにしろ、レザ・ザッラブの証言は両国にとって、極めて不利になるために、彼を暗殺することも、起こりうるからだ。

 一説にはアメリカ政府は、レザ・ザッラブに対して、『死ぬまで一生刑務所で暮らすか、アメリカ側が提示した書類にサインするかを選べ。』と言ったということだ。彼は既にその書類に、サインしたのであろう。

 レザ・ザッラブの弁護士も、彼と連絡を取りたがっているが、取れない状態にあるということだから、アメリカ側のレザ・ザッラブに対するガードが、相当厳しい、ということであろう。

 この問題には、トルコの元ハルク・バンクのマネージャーであり、のちに経済大臣に就任したチャーラヤン氏も関わっており、彼もアメリカで逮捕されている。トルコ政府はこの人物とも、連絡が取れていないようだ。

 さて裁判が始まったら、トルコはどうなるのであろうか。一番厳しい予測は、アメリカがトルコに対して、経済制裁を発動することだ。そうなればトルコの経済は、相当厳しい状況に、置かれることになろう。

 それは、エルドアン大統領にとっては、極めて不都合な状態であろう。現在のトルコの経済状態は最悪であり、経済制裁が果たされれば、もっと悪化することは明らかだ。それはエルドアン支持を下げることになろう。